8月12日に参議院議員のツルネン・マルテイさん(民主党・ネクスト環境副大臣)が北川湿地を視察されました。
国会議員がかような自然保護活動の現場を視察されることは極めて異例であり、 北川湿地問題がもはや一地域の問題ではなくなっていることを象徴する出来事です。 食料農業問題に造詣の深いツルネンさんは、 近隣の農地も視察され、 三浦において有機農業が全くと言っていいほど実践されていないことに問題意識を持たれたようです。 私も食の安全が求められるこの時代にあって、 有機農法に対する農家の理解がかなり立ち遅れている三浦地域の現状は変えなくてはならないと思います。 農法の工夫により農家は驚くほど豊かになれるのですが・・・。 ここから先は視察に同行した投稿者の感想ですが、 ツルネンさんは、北川問題をCSR問題として認識され、 私企業の経済活動は環境保全を前提とすべきことを強調されてお出ででした。 また長年にわたる悪しき農政問題のつけであることも感じ取っていただけたと思います。 北川問題を見つめておりますと、 食料・農業・環境・CSRという極めて今日的な問題が凝縮されていることを強く感じます。 他方で東京から1時間圏内にあることで三浦半島も首都圏と位置付けてしまうことで、 見失ってしまうことが随分とたくさん存在します。 この地域の問題は大都市圏から遠く離れた地域に特有の問題です。 無投票で選出される首長(無投票だから選ばれていませんが・・・)、 積極的に発生土を受け入れてしまう住民無視の行政、 公共事業が有力産業と化していること等々、 同じ県内の政令指定都市に居住しているものからすると、 同じ県内の問題とはとても思えない驚愕すべき事項に枚挙に遑なしです。 語弊と批判を恐れずに言えば、 途上国と発展途上国の問題にも通じるものがあります。 しかし最大の問題は地元が地元のことに対してあまりにも無知であるということではないでしょうか? 各地で粗製乱造されて沈没した各種テーマパーク等はその典型です。 長崎県にオランダを作っても、 東京からは長崎に行くよりもアムステルダムに直行した方が安上がりです(ハウステンボスの失敗)、 伊勢志摩でパエリアを食べたいとはだれも思わず(パルケエスパーニャの失敗)、 日本になぜか6か所もあるドイツ村では、 なぜかどこでもミュンヘン・ホブロイハウスの大ジョッキ(1ℓ)ビールは飲めません。 だから2度と行きたいとは思わず、 有楽町ガード下のバーデン・バーデンに行った方がはるかに有益です。 いずれも自治体主導の謎の公共事業でいずれも成功しておりません。 他方で民間主導で成功した地域振興事例も枚挙に遑がありません。 温泉だけで大ヒットの熊本・黒川温泉や大分・湯布院温泉、 ラベンダーだけの北海道富良野町・富田農園、 動物の展示工夫だけの北海道旭川市・旭山動物園、 地産地消で過去のイメージを逆手に取って環境の町として再生した熊本・水俣市、 昔ながらの街並みを保存した新潟・村上市や岐阜・飛騨高山市、 いずれも地元企業と地域住民の意識改革と努力によるものです。 地域振興は何よりも地元の人々が地元の良さに気がつき、 地元の企業がこれに賛同し 優秀で先見性のある職員のある自治体が推進する必要があります。 これが本当の三位一体の改革なのです。 三浦市には大いに豊かになってもらいたいですが、 そのためには優秀な自治体職員がいなくてはなりません。 また京急にはお金の儲け方を学んでほしいですね。 ホリエモンや村上世彰がなぜ社会的に批判されるのか? 彼らはお金の儲け方を知らなかっただけです。 無茶苦茶儲けてもいいけれども、 やっていいことと悪ことがあるのです。 長くなりましたがツルネンさんの視察から、 上記のようなことを学び感じた次第です。
by mito-kitagawa
| 2009-08-13 11:39
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